CHINTAIスキークラブ「ジャンプ通信」

スキージャーナリスト・岩瀬孝文氏によるスペシャルレポートをお届けいたします!

是非ご覧ください。

シーズンをまとめるジャンプができた

シーズン終盤戦で、いよいよ昇り調子にあった小林諭果(CHINTAI)ではあったが、いかんせん、この時期の札幌大倉山は微風もしくは追い風となり、手応えのある良い向かい風とはならずにあった。

それこそアプローチでしっかりとウエイトをかけてスピードに乗り、タイミングよくサッツ(踏み切り)から飛び出していくのはもちろん、ところが肝心となる下からの風が皆無に等しく、飛距離を伸ばすにはなかなか厳しさがあった。

これで1、2本目ともに無風に近い状況において106mと102.5mとなってしまい、抜群の飛距離とまではいかなかった。

「みんな同じ条件の中で飛距離を伸ばせなくていました。その中でもしっかりと飛んでいこうと考えていました」

顔の表情に悔しさをにじませたが、それでも持ち味のダイナミックなジャンプを見せて3位表彰台に立った。

「特に2本目もジャンプは悪くなく、今日はシーズンをまとめるジャンプができました」

そう応えた。そして来季へ向けて意欲を語った。

「今までやってきたことが間違いではなく、いままで以上にトレーニングをしていきます。一戸さん(コーチ)に相談しつつ、しっかりと取り組んでいければと思います」

 シーズン終盤の3月中は男子W杯に出場している兄の小林潤四郎選手(雪印メグミルク)と弟の小林陵侑選手(チームROY)を応援しながら、しばし休息の時を迎える。

そのまま4月は会社務めと、シーズン中の疲労を癒して、その後、GW前あたりから徐々に走り込みとマシントレーニングなどにあたる予定だ。

W杯ポイントを獲得

また長期に渡る海外遠征中の一戸くる実(CHINTAI)は、ノルウェー北部のトロンハイムW杯ラージヒルにおいて104mと108.5mで28位となってW杯ポイントを獲得していた。

これは今シーズン2度目のW杯ポイントである。

この実績と、これまでの欧州各国のW杯を開催するジャンプ台で飛び慣れることを最優先に見据える。そして試合では予選通過を繰り返し、さらに順位アップとW杯ポイントを得ていくことに、大きくスタンスを定めていく。

文・写真/岩瀬孝文


大会結果

■2024年3月16日(土) 第25回伊藤杯シーズンファイナル大倉山ナイタージャンプ大会

  3位 小林諭果