CHINTAIスキークラブ「ジャンプ通信」

スキージャーナリスト・岩瀬孝文氏によるスペシャルレポートをお届けいたします!

是非ご覧ください。


2月後半に行われる宮様大会は、97回の偉大な歴史を持つ競技会だった。

初日に宮の森ノーマルヒルを飛び、大倉山公式トレーニングで1日を置いて、ラージヒルを飛ぶ2連戦。

スタート前からルーティンワークさながら、ときに、やや急ぎながらもペースを守って、リフトで昇っていった小林諭果選手。

その今季のホワイトスーツがよく似合い、それは宮の森の雪にしっかりと映えていた。

「ノーマルヒルで宮の森の2本目そして大倉山ではラージヒルの2本目はよい飛距離が出たと思います」

この時期、荒れた風がジャンプ台を強く吹き抜けていた。

宮の森の試合進行として、スタート間隔を短めにして、選手をどんどん飛ばせていた。

「ノーマルヒルの2本目は風に乗りすっと飛べて飛距離が伸ばせました。ここでの練習の感覚が良くて、いいジャンプができたように思います。悩まずに飛べたのです」

落ち着きにあふれ、柔和な笑顔を見せながらていねいに応えてくれる小林選手だった。

「大倉山ラージヒルの2本目は、もう少し飛距離を出せるように飛びたかったなという印象があります。着地ではテレマークを入れたつもりが、ポイントに反映されていなくて、少しだけ悔しいと思いました」

全体的に言うと、それこそ満足のいく大倉山の111mであったようだ。

「ラージヒルは1週間ほど飛べていなくて、それはこれまでのイメージどおりに飛べていけたかなという実感があります。ただ1本目はアプローチの滑りが重くて、詰まって前のめりになってアプローチを滑っていく、そんな不安にかられた感覚だったのです。ましてジャンプ前半では風が暴れていて、後半が伸びていかなくて。それが上位選手との違いになったようです」

ここで冷静にジャンプを分析して2本目の集中と好記録に繋げていくことができた。

それも大らかで空中に出るとダイナミックに伸びていく小林選手の本領発揮である。

残すところ、あとは伊藤杯ファイナルの1試合。

「もう納得感があります。ここまで満足してジャンプできています。ラストは順位にとらわれないように気持ち良く飛びたいと、準備を重ねて飛びたいと思います」

札幌大倉山のきれいな夜空に、有終の美を飾るだろうユカさんが、そこでゆったりと頷いてみせた。


文・写真/岩瀬孝文

大会結果

■第97回宮様スキー大会国際競技会NH  82.5m 87m 177.2ポイント 5位
■第97回宮様スキー大会国際競技会LH  104m 111m 137.2ポイント 7位