2018年7月28日(土)
第22回全日本ジュニア&レディースサマージャンプ朝日大会

『連勝を狙っていた茂野美咲』

 

サマージャンプシーズンが始まった。

北海道士別市は内地(本州)と変わらずの猛暑で
夕刻になっても気温は下がらなかった。

それは生暖かい風が停滞した。
なんともさっぱりとしない気候にあった。

試合が行われた朝日シャンツェ

 

ジャンプ台のある朝日町は鉄道駅のある
士別市と合併した内陸の町で、その
コンパクトな街並みとその西側の山肌に
ジャンプ台が2つ。

そこは少年団などのジュニアジャンプ選手、
さらには首都圏や関西方面の
大学スキー部のジャンパーたちの合宿の聖地。

ジャンプ台の近隣にある研修施設に宿泊した
トレーニング合宿で、基本を作り上げるのに
最適な場所だった。

 

シュミレーションを行う茂野(2018年7月28日)

 

シーズン開幕となったミディアムヒル(K=60m HS=68m)、
7月8日(日)に行われた全日本サマージャンプ
朝日大会で優勝、その勢いをもって7月28日(土)の
サマージャンプ朝日大会へフルアタックを見せた
茂野美咲(CHINTAI)だった。

 

ここで勝利を決めて、翌29日(日)の大一番、
ノーマルヒルの名寄ピヤシリシャンツェに会場を移した、
サンピラー国体記念サマージャンプ大会で圧勝を飾り、
世界のひのき舞台へと突き進みたい熱い願いがあった。

 

茂野の飛躍(2018年7月28日)

 

「無風の1本目でした。
踏み切りで突っ込み過ぎの間隔があって、
それが修正できないままの着地でした」(茂野)

 

どうしたことか2位に終わってしまう。

 

 

大型選手の岩佐明香(日大)がミディアムヒルながら
ダイナミックなパワージャンプをみせて優勝を飾る。

 

茂野、そこに笑顔はなかった。

「これからすぐに名寄ピヤシリに行って
公式練習を3本飛びます!
しっかり飛んで明日の試合で勝ちたいです」(茂野)

 

名寄大会での一発逆転を担い
名寄ピヤシリシャンツェの公式練習と向かっていった。

 

表彰式で笑顔をみせる茂野はこの日2位だった(朝日ジュニア&レディース)

 

一方、長身でロングジャンプに魅力ある小林諭果(CHINTAI)は
その名寄で集中トレーニングであたっていた。
勝ちたい気持ちを内に秘め、
本数を重ねそして静かに勝負のときを待った。

 

 

●第22回全日本ジュニア&レディース サマージャンプ朝日大会

北海道士別市朝日町 三望台シャンツェ
1位 岩佐明香(日大)
2位 茂野美咲(CHINTAI)
3位 鴨田鮎華(下川商)

(文・写真 岩瀬孝文)