第47回札幌オリンピック記念スキージャンプ競技大会
2019年1月6日(日)
昨日、降雪に見舞われた
雪印メグミルク杯とは異なり、
朝から晴れて落ち着いた天候になった
札幌オリンピック記念ジャンプ大会。
静かに落ち着いた雰囲気に包まれた
宮の森ノーマルヒル、観客もわりあい
コアなジャンプファンが中心となっていた。
選手たちは誰もが皆、
おおらかにサッツを切っていった。
そこでいきなり会心のジャンプを
見せたのが茂野美咲(CHINTAI)。
空中で風を受けてぐいぐいと
飛距離を伸ばして堂々3位表彰台へと昇った。
「ようやくジャンプが安定してきました。
11月にフィンランドのロバニエミで合宿して、
12月の名寄ピヤシリではまずまずの
ジャンプでしたが、そのフィンランド技術を
じっくりと時間をかけて導入していこうとして。
1月に入って、これまでのテクニックに
それを上手くミックスしていくことができました。
その成果が出たと思います」
と手応えを感じ、にこやかに語った。
試合は順風を受けて速やかに進み、
圧倒の90m台ジャンプを2本揃えた
高梨沙羅(クラレ)が優勝、2位には今季も安定感ある
伊藤有希(土屋ホーム)がつけた。
期待の茂野は最長で84.5mとしっかりとまとめ上げて、
ようやく自分が思い描くジャンプが完成してきた様子であった。
この日7位に終わった小林諭果(CHINTAI)だったが、
すぐに気持ちを切り替えた。
「わたしが飛ぶときに風がとてもよかったのに、
少しばかり力んでしまって
飛距離が出せなかったのが悔しいです。
次の大倉山ラージヒルは得意なので頑張ります」
頼もしいままに、そう言い切った。
そして女子選手の上位選抜メンバーは、
札幌で行なわれる女子チームの
W杯代表選考合宿に入っていった。
ここで日本代表になり、札幌と蔵王のW杯に出場、
W杯ポイントを得ることが
まずは茂野と小林の大きな目標となってくる。
(文/写真 岩瀬孝文)