CHINTAIスキークラブ「ジャンプ通信」

スキージャーナリスト・岩瀬孝文氏によるスペシャルレポートをお届けいたします!

是非ご覧ください。

HBC杯で見せた最良のジャンプ

ついにラージヒルで会心のジャンプを見せてくれた小林諭果(CHINTAI)。

大倉山ジャンプ競技場で行われたHBC杯の2本目107mは、最高の流れで後半の高さと伸びになった。 夏からじっくりと取り組んできたアプローチ姿勢が固定され、速やかなサッツで飛び出し終盤にふわりと浮いた、今シーズン最良のラージヒルジャンプだ。


その後フィニッシュゾーンで観客の皆さんに深々と一礼した。それは『長い間、応援して頂いて本当にありがとうございました』との意味が込められ、ていねいに頭を下げた。この姿は、ファンの皆さんの心に響いた。

残念ながら2026札幌W杯の国枠出場は逃してしまったが、この冬をまっとうすべくトレーニングを続行。自分の去り際は綺麗に、とはいえ大倉山のジャンプ台で万感の思いに包まれると、果たしてどういう姿と表情になるのかはわからない。

 「今度は、そうですね、兄と弟たちのサポートに回りたいと思います。これまでありがとうございました」

たくさんの取材陣に囲まれて、口にする感謝の言葉とこれからのことを伝えた。

そしてシーズンをまっとうさせようとする気持ちで、いまは頭の中がいっぱいだった。 また幾人かの同僚選手たちとの談笑を済ませて、すぐに残る1月後半から2月と3月の国内試合に備えようとする小林選手であった。

シーズン後半への想い

シーズンの後半、より精度が高いラージヒルのジャンプが飛び出てきそうなユカさんだと思う。
そうすると、この先はラージヒルの大倉山LHに着目していきたい。
それもベテラン、勝負を熟知しているトップアスリートとして。

その青空にまばゆく映えた純白の新型ワンピースを2本目では封印、これまで数々の思い出が詰まる濃いグレイ色のワンピースを着用したのも納得だ。それで得意なラージヒルにかけるHBC杯、2本目の長距離ジャンプが生まれた。

「自分はどこまでできるだろうか…。少しでもいいジャンプをして表彰台をめざし、それも一本一本を大切に飛びたいです」

あたりに、にこやかな笑顔を振り巻きながら、レースキャビンへ歩み戻る。 3月シーズンファイナルへのカウントダウンが静かに始まった。

文・写真/岩瀬孝文

大会結果

■第68回HBCカップ ジャンプ大会    96.5m 107.5m 101.8ポイント 8位