CHINTAIスキークラブ「ジャンプ通信」
スキージャーナリスト・岩瀬孝文氏によるスペシャルレポートです。是非ご覧ください。
3年ぶりになる女子W杯開催
じつに3年ぶりになる女子W杯開催、会場の札幌大倉山ではスペシャル観戦エリアのチケットが完売になるなど大盛況となった。
しかも女子ジャンプ選手を応援するエイブル&CHINTAI応援団がのぼりとフラッグを振るい、大声こそまだ控えなければならなく、そこはタンバリンの乾いた優しいリズムと音で、会場とたくさんの観衆をリードしていた。
そこで期待の小林諭果(CHINTAI)は得意の大倉山ラージヒルというのもあり、抜群の集中力でジャンプして6日の予選を通過。翌7日のW杯第11戦に颯爽と飛び出して26位となり確実にポイントを得た、
さらに8日のW杯第12戦には日本チームの6枠目に入りW杯出場を決めた。
その朝の予選で好ましい飛距離となったが、なかなか記録が出てこない。なんとそこでは、よもやの失格となっていたのだ。ジャンプスーツのウエスト部分に少しだけゆとりがあったとのスーツ規定違反であった。
そこで相当なショックをうけながらも、午後には所属の会見に登壇して笑顔をふりまいた。
一戸くる実 CHINTAIスキークラブに所属
この札幌W杯2試合目の公式会見後には、一戸くる実さんのCHINTAI所属発表会見が行われた。高校3年生ながら世界ジュニア選手権日本代表に選出された逸材女子ジャンパーのCHINTAI所属によって、今シーズン後半からの躍進が望まれる。
W杯札幌大会での結果は予選でスーツ違反の一戸と、2試合目の予選でスーツ違反となった小林だった。不運と言えばそうではあるが、事前に充分なチェックをしていたのにもかかわらずいきなりのスーツ違反の措置は納得しにくいものがある。
それも測定者による計測が一定ではないとの不確定さもあり、そういう試行錯誤の状況に計測仕様の意思統一などのよろしくない影響を受けた感もないではない。
その今シーズンから全体的にゆったり目になったジャンプスーツであるが、札幌大会では有力選手のコルマー(AUT)もスーツ違反となり、いわばよく言われがちな日本選手叩きということではないのも事実。しかしながら、もう少し数値と計測の仕方に統一感が求められる現況と言えそうだ。
HBC杯
気を取り直して挑んだ9日の国内大会、晴天となったHBC杯ではメンタル的にも立ち直りしっかりとジャンプを2本揃えた小林諭果は3位に入り、4位には一戸くる実が続いた。
もちろん国内大会HBC杯で勝利したかった小林諭果は、笑顔を見せながらも時折、悔しさをにじませていた。
しかし、そこは次の蔵王W杯での活躍を願いすぐに気を取り直して、いつも心の限り応援して励ましてくれるエイブル&CHINTAI応援団のもとへと、走っていった。
文・写真/岩瀬孝文
大会結果
2023年1月7日(土) W杯第11戦(小林 26位)
2023年1月8日(日) W杯第12戦(小林 予選敗退)
2023年1月9日(月) HBC杯(小林 3位・一戸 4位)