こんにちは。CHINTAIスキークラブ・スタッフです。

今回は、スキージャーナリスト・岩瀬孝文氏による「 第34回UHB杯ジャンプ大会 」のレポートをお届けします。

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向かってくる風を信じて

小林選手は充実した表情で2位表彰台に昇った。

先週の全日本選手権に引き続き、このUHB杯も海外遠征組のフルメンバーが参加する注目の大会だ。

1本目に良好な風に乗り120.5mで2位につけ、迎えた2本目はすこぶる落ち着いた姿勢から空中に飛び出し、上手に風を捉え118m。そして着地でしっかりとテレマークを決めた。

両手で顔を抑えてフィニッシュエリアに到着すると、スタンディングトップが立つボード前では感極まり大粒の涙を流した。

「いま調子が良いので2本とも落ち着いて気持ちよく飛べました。風はわたしに向かってきていたのがわかって、また、それを信じていました。今日は目標としていた表彰台へ昇ることができてうれしく思います」

あくまで謙虚な姿勢を崩さず、涙をぬぐいながらのうれしい言葉となった。

ひとえにその持ち前のジャンプセンスから、海外に出るとトップ選手たちとの差はすぐに縮まってくることが予想される。それだけ夏場に試行錯誤しながらも好調の波を掴み、そのピークを10月後半に持ってくることができた。

「海外遠征メンバーへの選出は夏のランキングのこともあるので、現在の調子をもっと早く出していればと悔やみます。でも今日の、トップメンバーがいる中での2位表彰台は本当にうれしくて。それで泣けてしまいました。でも、これからもたくさん練習することが大切です」

海外遠征組メンバー全員が参加している大会で2位につけたことは、そのメンバーに引けを取らない実力があることを証明できたに違いない。これからのことは正式に決定してからと、この冬の雪上トレーニングへ思いを馳せた。

着実に力を積み上げて

夏場からここまで順調に上昇してきた茂野選手は、まずまずの風を受けて大倉山でひとけた入りの7位となった。

「手応えとして、自分がやろうとしていたことはできました。それは立ち上がりの重心の位置を変えて、少し後傾にしてみてなどの感覚をつかみながらです。この先はアイストラック(助走路が雪の状態とほぼ同じレーン)で、しっかりと練習を重ねていきます」

試合終了後にはCHINTAI応援団のもとへ行き、彼女らしく明るく快活に試合の報告と札幌での近況を話していた。

茂野 7位 1本目 80.7m 2本目 68.7m 計149.4m

小林 2位 1本目 103.9m 2本目 100.2m 計204.1m

2本目を飛び終えた茂野

結果に感極まる小林

文・写真/岩瀬孝文

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最後までご覧いただきありがとうございました。
次回は「 第52回名寄ピヤシリジャンプ大会兼第59回北海道新聞社杯ジャンプ大会」の模様をお送りする予定です。お楽しみに!