2018年8月26日(日)
第30回塩沢ジャンプ大会
『落ち着きあふれた3位表彰台』
台風一過は新潟塩沢にも影響を与えていた。
前日の土曜は大雨で練習がキャンセルされ、
しかも試合日も雨天の予報。
しかし晴天にはなったが荒れた強風の
不安定な条件となり、トライアルは中止、
いきなりの1本目開始となった。
女子は中学生と高校生そして大学と社会人という
28名が出場した。
優勝候補は小さなころから塩沢で
トレーニング合宿を続けていた高梨沙羅(クラレ)。
この夏の欧州サマーグランプリで個人総合ポイント
首位を走る高梨は、慣れ親しんだ
塩沢シャンツェ(ヒルサイズ86m)で、
他選手をまったく寄せ付けることなく、
それも10m以上の大差をつけて圧勝を飾った。
新潟塩沢は故郷とあって
『頑張ろう』という気持ちでいっぱいだった
茂野美咲(CHINTAI)は、
早朝の新幹線で東京から駆け付けた
エイブル&CHINTAI応援団の大声援を受けて、
伸びやかにサッツを切った。
「8月後半の白馬と塩沢、
それと9月の妙高では自分の技術を固める
時期であると位置づけていました。
アプローチから踏み切り、
空中とスキーの進みを確認しながら飛んでいます」
落ち着きあふれたジャンプと
トレーニングを積み重ねている茂野、
いまやるべきことをひとつずつこなしている。
「去年の塩沢大会は皆さんの応援もあり、
頑張らなければと逆に緊張しすぎて4番でしたので、
今回は緊張しないでとぼうと自分に言い聞かせながら
飛びました。結果は3番、うれしいですね」
すぐに海外遠征に夢を乗せる。
「チャイコフスキー(ロシア)のラージヒルは
フライトが高い台なので大好きなんです。
とことん頑張ってこようと思います」(茂野)
新潟塩沢で3位表彰台へ昇り、
意気上がる茂野だった。
また欧州タイプの長身ロングジャンパー
小林諭果(CHINTAI)は、
やや苦手とする小ぶりな塩沢シャンツェで
堅実な飛びを見せて、
ひとケタ台の9位に食い込んでいた。
「まずは一歩、一歩ですね」(小林)
その基本を大事にして、いつもひたむきに
ジャンプしていく姿勢は素晴らしい。
冬に向けて調子は確実に上がってきていた。
塩沢ジャンプ大会
新潟県石打丸山シャンツェ
1.高梨沙羅(クラレ)
2.丸山 希(明大)
3.茂野美咲(CHINTAI)
9.小林諭果(CHINTAI)
(文・写真 岩瀬孝文)
▽CHINTAIスキークラブ結果報告
第30回塩沢ジャンプ大会結果報告(2018年8月26日)
▽第30回塩沢ジャンプ大会
公式リザルト