不完全燃焼のまま
2018年11月3日
第31回UHB杯ジャンプ大会
今日も晴れ間が広がる札幌大倉山であった。
トライアルから、空に飛び出す選手たちが
いきいきしているのがよく見て取れた。
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大倉山3連戦の2試合目はテレビ局カップのUHB杯。
「風は良かったので、昨日の市長杯のときよりは
思い切り飛んでやろうとしました。
ただ、飛距離につなげられることが、また、できなくて。
ジャンプ実際の動きと、頭の中のイメージとの間に
どうしてもギャップがあるようでなりません」
![](https://chintaiski.jp/wp/wp-content/uploads/2018/11/53c6d2c3e45bd58e16022f6b49be9fcf.jpg)
昨日に続いて、苦悩の表情がにじむ小林諭果。
しかし、先を見据えると、冬の雪上では完全に
アプローチの滑りが変わってくる。
それだけに新規のアイストラックとはいえ、
12月の飛翔を考えるならば、この状況で
工夫と修正を施しながら雪の本番へと進むのが、
案外、得策かもしれない。
そういうことも、すでに頭の中にはあるようだ。
「札幌市長杯のときよりは、
うまくジャンプをまとめられた印象です。
徐々に良くなってきていますよ。
アプローチの滑りもまずまず、
そこから空中姿勢までスムーズに、
速やかに飛べていけました」
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わりとマイペースな茂野美咲なのであろうか。
そこに、あせりの色はない。
あくまで雪の上のジャンプを、
しっかりと出せていけばいい。
そんな充足感もある。
『やるべきことを、ちゃんとやっていければ』
手短に抱く、いつもの想いは、とくに伝えなくても
観衆の皆さんはわかってくれる。
とにかく冬、早く遠くへ飛び抜けるだけ。
そんな言葉をぐっと飲み込みながら
茂野は控室へと帰っていった。
試合は女子エースの高梨沙羅(クラレ)が2連勝を飾り、
スキーをチェンジした伊藤有希(土屋ホーム)が
新しいスキーの特性を意識しながら飛んで2位、
五輪金メダリスト船木和喜選手(FIT)の指導を受けて
実力が向上しているダイナミックなジャンパー
勢藤優花(北海道ハイテクアスリートクラブ)が
3位表彰台に立った。
(分・写真/岩瀬孝文)
第31回UHB杯ジャンプ大会
1位 高梨沙羅(クラレ)
2位 伊藤有希(土屋ホーム)
3位 勢藤優花(北海道ハイテクアスリートクラブ)
7位 茂野美咲(CHINTAI)
17位 小林諭果(CHINTAI)
▽CHINTAIスキークラブ試合結果ほうこく記事
札幌市長杯/UHB杯/NHK杯大倉山結果報告(2018年11月2日~4日)
▽公式リザルト
第31回UHB杯ジャンプ大会ラージヒル競技